豚の雄臭コントロールに、豚の 免疫系 を利用した免疫学的製剤を使用することは安全で、信頼性が高く、非常に有効な解決策です。この方法には以下のような幾つかの利点があります:

  • 雄臭コントロールの側面から、外科的去勢と同等の有効性がみられます。
  • 雄豚は本来の発育能力を完全に発揮するため、外科的去勢を受けた雄豚と比較して、より少ない量の飼料で同等の体重まで育成することが可能です。
  • 外科的去勢を受けた雄豚や未経産豚と変わらない、高品質の食肉の生産が可能です。
  • 投与方法は簡単で、トレーニングを受けた農場関係者によって安全に投与することができます。
  • 人の食用肉として、完全に安全な豚肉の生産を可能にします。
  • 動物にやさしい、外科的去勢の代替法です。
  • 養豚がもたらす環境への負担を少なくし、持続的な養豚経営に貢献します。


以下に、雄臭コントロールのための免疫学的処置法をさらに詳しく説明します:


免疫学的製剤はどのように使用するのですか?
生産者が、雄臭コントロールのために免疫学的製剤を使用するには、獣医師による処方箋が必要です。免疫学的雄臭コントロールの実施にあたり、この製剤の使用は簡単です。ただし、適切な使用法に従い、誤って自身に投与する危険性を最小限にする注意は必要です。間隔をおいて、2回、雄豚の耳の後側に直接投与するだけです。雄臭防止のための免疫学的製剤の使用は、外科的去勢と変わらない有効性をもたらします。10年間の研究調査により、99%以上の一定した有効性が示されています。 3,12

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免疫学的製剤は豚にどのように働くのですか?  
この免疫学的製剤は、雄豚の免疫系を刺激して内因性 GnRF.に対する特異的抗体の産生を促します。これにより、精巣の機能が一時的に抑制され、雄臭の原因となる化合物の産生と蓄積がストップします。



内因性GnRFに対する特異的抗体の産生を促すことにより、この免疫学的製剤は、精巣から放出されるテストステロンおよび雄臭の主な原因化合物であるアンドロステノンを含むその他のステロイドの分泌を促す一連の生理現象をストップさせます。雄臭のもう一つの主な原因化合物はスカトールですが、ステロイドの量が少なくなると、肝臓でのスカトールの代謝効率が高まるために、スカトールもまた除去されます。

この製剤は、動物にやさしく、環境に配慮した雄臭防止法であるばかりでなく、ポークサプライチェーン全体において、出資者は豚肉の品質を保ちつつ、雄豚の発育の速さから得られる生産性改善の恩恵を受けることが出来ます。
 

David Hennessy, M.Agr Sci, PhD
Senior Special Projects Manager
Zoetis
雄臭防止に関する免疫学的製剤の第一発明者

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免疫学的製剤はいつ投与すれば良いのですか?
雄臭コントロールを成功させるには、雄豚に綿学的製剤を2回投与する必要があります:

  • 初回投与の時期は、それほど厳密ではありませんが、日本では11週齢以降と設定されています。
  • 2回目の投与時期については、少なくとも1回目投与から4週間の間隔をおく必要があります。
  • 2回目投与は、薬効の観点から出荷の4-6週間前に投与する必要があります。
  • 2回めの投与後、雄豚の精巣は成長がストップします。




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この方法は安全ですか?  

農場従業員への安全性について
過去10年間、トレーニングをうけた農場関係者によって、何百万回という免疫学的製剤の投与が安全に行われてきました。安全性管理プロトコールに従い、先進的な安全装置を施された適切な注射器を用いることで、誤って自身に投与する可能性は少なくなります。

消費者への安全性について
免疫学的去勢を受けた雄豚の豚肉は、人の食用肉として完全に安全です。ほとんどのワクチンと同様に、雄臭をコントロールする免疫学的製剤は、人体の健康に影響を及ぼすような痕跡を豚肉に一切残しません。ホルモン分泌を促すこともなければ、豚にホルモンを投与するわけでもなく、またいかなるGMO(遺伝子組み換え成分)も含んでいません。13

オーストラリアとニュージーランドにおける10年以上の経験と、南アフリカ、ブラジル、メキシコおよびその他の国々における2年以上の経験から、世界中の消費者が、この免疫学的製剤を使用して生産された豚肉の恩恵を受けてきました。

動物への安全性について
この免疫学的製剤は、動物にやさしく、外科的去勢の代わりとなる製剤です。また感染や死亡のような、外科的去勢の合併症を根本的に除外致します。10年以上もの間、何百万頭という雄豚に安全に投与されてきました。臨床試験の結果でも、この製剤が豚の血液化学、血液学プロファイル、行動、食欲または一般的健康状態に有害な影響を与えないことが示されています。14

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どんな違いがありますか?

よりいっそう効率の良い豚肉生産
幼齢期の外科的去勢は、雄豚が本来持つ自然な発育と優れた代謝効率を低下させるため、外科的去勢の代わりに免疫学的去勢を実施することにより、雄豚の優れた発育の速さを維持することを可能にします。その結果、市場に出荷するまでの育成時間を短縮することができます。調査結果によると、免疫学的製剤を使用して飼養された雄豚は、外科的去勢豚に比較して飼料効率が改善されることが確認されています。 (目標体重にするのに必要な飼料量が少なくてすむ。)3-4,15-20 免疫学的製剤を投与された豚は、外科的去勢豚よりも成長が速いとする報告もあります。4,16-17,19-20

高品質な豚肉
免疫学的製剤を投与された雄豚は、外科的去勢豚や 未経産豚. と同等の高品質の食用肉を提供します。免疫学的製剤を投与された雄豚は、外科的去勢豚よりも体脂肪は少ないが、外科的去勢豚や未経産豚と同等の高品質肉を提供します。4-25 筋肉内脂肪率(風味、肉汁の多さ、柔らかさに関連する要因)は、外科的去勢豚や未経産豚とほとんど違いがありません。4,13,22-25

動物福祉にやさしい 
雄臭をコントロールするための免疫学的製剤の使用は、感染や死亡のような外科的去勢の合併症を除外できるので、動物にやさしい代替法です。外科的去勢時の切開部は、細菌感染の原因となり、感染により罹患率が高くなったり、死亡を招くことさえあります。

環境への負担が軽減される
雄臭をコントロールするための免疫学的製剤の使用は、養豚業の環境への負担を軽減し、持続的な養豚経営に貢献します。飼料要求率の改善は、雄豚の飼料摂取量がより少ないことを意味します。このことはまた、糞の排出量が少なくなることも意味し、生産者が処理しなければならない排泄物の量が少なくなるということです。

この製剤は、環境に有害となる化学物質や微生物学的成分を一切含みません。

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参考文献

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