以下に、豚の雄臭のコントロール法をさらに詳しく説明します。


生産者はどのように雄臭をコントロールしますか?
何世紀にもわたって、雄臭を防ぐために、雄豚は 外科的去勢 を施されてきました。近年、養豚業を継続していくための、雄臭に対する新しい解決策が探索されてきました。豚の福祉や環境に対する懸念と、生産者の利潤の保証を考慮すると、外科的去勢にとって代わる方法なら、どんな方法でも容易に受け入れられると考えられます。

John Crane
Associate Director, Global Development
Zoetis

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外科的去勢
これまで、ほとんどの生産者は外科的去勢が、雄臭のない豚肉を希望する消費者の需要を満たす唯一の方法であると考えてきました。外科的去勢は雄臭をなくし、雄行動(豚同士のケンカ・乗駕行動)をコントロールすることで雄豚のケガを少なくし、生産者を助ける習慣的な管理方法とされてきました。近年、この外科的去勢が批判を浴びるようになり、生産者や養豚協会により、雄臭をコントロールするための代替法が探索されています。

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麻酔下の外科的去勢
国によっては(例えば、オランダ、スイスやノルウェー)、外科的去勢に伴う痛みとストレスを軽減するために、全身または局所麻酔を使用することが日常的になりつつあります。それが強制的であるか、自由意志によるものななのか、またその処置を行うのが通常、農場経営者なのか獣医師であるのか、国により規制は異なります。使用する麻酔薬と技術により麻酔の有効性も異なります。またこの方法は多くの場合、手間と時間がかかります。

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若齢期の屠殺
雄豚が性成熟すると、雄臭の原因である2種の天然物質- アンドロステノン スカトール — が脂肪内に蓄積し始めます。従って、若齢期の屠殺は、雄臭が付く可能性を少なくします。

しかしながら、若い雄豚の屠殺体はしばしば養豚家が利益を得るのに十分な肉量がないために、投資に対する利益が少なくなります。また、若齢期の屠殺であるにもかかわらず、早期に成熟し雄臭が発生するリスクもあります。

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雌の子豚だけを飼育
雄臭をコントロールするもう一つの方法は、人工受精と性染色体に基づく精子の分別によって出生前に子豚の性を選別する方法です。この方法は、牛の繁殖に用いられて成功していますが、豚では、この技術はまだ研究段階であり、経済的にも実用的にも未だに解決策とはなっていません。

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「雄臭の少ない」豚の生産
雄臭が発生する傾向は、ある程度遺伝的素因によるため、雄臭を起こす危険性の低い豚の選別、繁殖をおこなうことは可能であると考えられています。この方法の初期段階での試みは、「雄臭の少ない」豚は、その繁殖力が低く発育速度も遅いため成功しませんでした。2 特定の遺伝子マーカーを同定するための現代技術の使用により、めざましい進歩がみられていますが、養豚業に実用化されるまでにさらに数年はかかるかもしれません。また通常の出荷体重に近くなった非去勢雄豚は、争ったり、攻撃的な行動をとるという問題が起こるため、飼育管理上のより高い基準が必要となるでしょう。

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免疫学的製剤の使用
豚の雄臭コントロールに、豚の 免疫系 を利用した免疫学的製剤を使用することは安全で、信頼性が高く、非常に有効な解決策です。雄臭コントロールためのこの方法の使用は、外科的去勢と同じように簡単であり信頼できる方法です。トレーニングをうけた農場関係者によって安全な投与が可能であり、消費者のための安全で高品質の豚肉の生産を可能にします。

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参考文献

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